サイト・コンテンツの本質的価値とミッション/コーズ

ウェブサイトのコンテンツで提供すべきビジネスの本質的価値、精神的価値は気付いてみれば、わかりやすいものであることが多いようです。例えば、どこどこの国の何々を文化と共に楽しめる価値というのは顧客が思う、共通する本質的価値であり、精神的価値です。より具体化するにこしたことはありませんが、そうしたことを認識していない競合と比べれば圧倒的な差になります。

ウェブサイト・コンテンツとミッション/コーズ

ビジネスウェブサイトにおいて、そこで提供されるコンテンツの本質的価値を支える、あるいは、それに代わる何か、というのがミッションとコーズです。ミッションとコーズは顧客の受け取る本質的価値、精神的価値を高めるのに一役買い、ウェブサイトのコンテンツはもちろんのこと、ビジネス自体の本質的価値、コンセプトや定義、存在意義を分かりやすいものにします。

ミッションとは一般にビジネスの世界ではミッション・ステートメントと呼ばれるものです。ミッション(Mission)には、使命、天職、伝道、役割などの意味があり、元々はラテン語の「送ること」「送り出すこと」という意味から来ています。また、ステートメント(Statement)は「声明」、「宣言」の意味があります。

同様に、コーズ(cause)とは大義のことで、cause of peace(平和の大義)などとして使われる英語です。つまり、ビジネスにおける「使命の宣言」、「天職としての声明」、「伝道する内容の骨子」、「役割の明文化」、「大義や目的」といった意味を含むものが、ミッションとコーズになります。

こうしたミッションやコーズは設定、明文化することで、目的や存在意義といったものを明確な形にしておくことができ、あなたのウェブサイト・コンテンツの強い羅針盤となります。

ミッション/コーズのあるウェブサイト・コンテンツの違い

ミッションやコーズのあるウェブサイト・コンテンツとない場合の違いはシンプルです。ウェブサイトやウェブマーケティングだけに限らず、ミッションやコーズのあるビジネスは、進むべき方向が見えており、目的とする未来が明確です。そのため、あらゆる活動の判断基準として、そのミッションやコーズに沿ったものであれば取り組み、そうでなければ切り捨てることが出来ます。

その逆にミッションやコーズのない場合は目的も進むべき未来も分からず、暗闇の中をそろりそろりと歩むしかありません。ウェブマーケティング全般の活動に関しても、ウェブサイトのコンテンツにしても、行き当たりばったりで、常に目先の利益にとらわれ、数か月後、数年後に振り返ってみたところで、何を積み上げてきたのかさえ分からなくなってしまいます。これではサイトブランディングは築けませんし、当然コンテンツマーケティングにも一貫性がなくなってしまいます。

ミッションやコーズがあるかないかは単純な売買取引と事業の違い

これは、別の観点からみれば、単純な売買取引と事業の違いとも考えられます。より具体的に言えば誰もが右から左に仕入れて売っている商品を扱っていていつも競合と競争し、顧客の囲い込みすらしていないようなケースです。こうした商売は商売と言ってもほとんどオークションなどの単純な売買取引に近く、これを事業と呼ぶ人はかなり稀有かと思います。このような場合、価値と貨幣の交換が本質的要素であるため、世の中との関わりといえば「経済活動を行っていること」が存在意義の中心になります。

これに対し、事業は商売の概念を内包しつつも、いかに世の中にとっての新たな役割、新たな価値を創造するかという点にまで視界を広げるので、「世の中との関わり方」さえも検討します。そして、その関わり方の定義がそのまま存在意義となります。

単純に利益を上げるだけなら様々な方法がありますし、それも含めてビジネスという言葉が使われます。しかし、せっかくビジネスを行うのであれば、多少なりともソーシャルにも存在意義のあるものにしていくことで、ビジネスはそれに関わる多数の人の自己実現や自己成長の形ともなりえます。

したがって、ミッションやコーズのあるビジネスは発展の原動力も目的地への羅針盤もありますが、ないビジネス、そして、あったとしても、世の中と乖離したビジネスは、それがありません。ウェブサイトやそこで提供されるコンテンツはその大元のビジネスから派生した一部の顔のようなものですので、そもそもの原点がブレていれば、コンテンツマーケティングやウェブサイトがビジネスに寄与し続けることが難しくなっていくかと思います。そのため、今あるならそれを整理すべきですし、ないなら作り出して設定する必要があります。