インターネットについて知っておきたい精神性

日本ではインターネットを活用してビジネスを行おうという人には大きく二種類のタイプがいます。ひとつめは、TCP/IP、Unix、各種プログラミングといったオープン系技術から入る人、もうひとつはドットコム企業の成功物語から入る人です。

インターネット技術を知らなくてもネットビジネスは可能

米国等の場合、IT関連企業の起業家は、技術者上がりでなくとも、テクノロジーへの理解があるのが普通です。ところが、日本のIT関連企業の起業家で、技術者上がりでないと、技術に関してあまりにも無知な人もいます。例えばSEO業者やネット広告代理店はひどいもので、技術も知らなければ倫理観もない、と二拍子揃っている人も多くいます。しかし、もしネットビジネスを本気でやるなら、やはり技術的なことも知っているに越したことはありません。そこで、インターネットを活用してビジネスを行う人のための、インターネットそのものに関するポイントをお伝えします。

インターネットのルーツ、成り立ち

1969年、アメリカ国防総省により、研究が進められていたネットワークによって四つの大学のコンピューターがつながりました。(開発核攻撃を受けてもネットワーク全体が被害を受けずにコミュニケーションを途絶えさせないことを目的とする俗説もありますが、学術研究の情報相互交換の目的というのが一般のようです)

これがインターネットの前身となる、ARPANET(アーパネット)のはじまりです。(フェイズ1:誕生)

インターネットの誕生から切り替わり

1983年に軍事目的のネットワークは機密保持の観点から、MILNET(ミルネット)としてARPANET(アーパネット)から分離され、1986年には学術研究のネットワークとしてNSFnet(エヌエスエフネット)に切り替わりました。

その結果、学術研究の情報相互交換のニーズとともに、次第に解放されていき、多くのコンピューターがつながりはじめ、物理的に今日のインターネットとなっていきました。(フェイズ2:双方向性)

インターネットの開放と共有へ

1989年、それまでの電子メール等の文字情報共有以外の利用へと発展し、ティモシー・バーナーズ・リー氏によってWWW(World Wide Web)が開発されました。WWWのシステムの中にはURL、HTTP、HTMLがあり、とても簡単に言ってしまえば、ホームページという表示の形とそれを閲覧するブラウザ、そしてハイパーリンクが出来上がりました。

これにより、現在多くの人が連想する内容と一致する「インターネット」という言葉と同じ内容の土台が出来上がり、それまでの学術研究以外に、商用利用や個人利用もされはじめることとなり、現在のインターネットとなっていきました。(フェイズ3:オープン)

※ フェイズ1~3は、話を分かりやすくするための、独断によるフェイズ分けです。

インターナショナルネットワーク

「ネット」と略しているとついつい忘れてしまうかもしれませんが、インターネットはInternational Network(インターナショナルネットワーク)から来ています。これと呼応してLocal Area Network(LAN)があります。ご存じのとおりインターナショナルは国際的という意味です。InnerNetwork(インナーネットワーク)ではありません。

したがって、あなたのコンピューターの先、ブラウザの先には世界があります。地球的という意味でです。 インターネットが電話と大きく違うのは、「1対多」であることです。双方向性ということも言われますが、インターネットがすごいのは、電話では「1対1」であるのに対し、常に「1対多」、「あなた対世界」という構図に仕上がっていることです。

双方向性だけであれば、インターネットの歴史でいうところの「フェイズ2:双方向性」で終わりです。しかし、それをオープンに形成していったところにインターネットのすごさがあります。フェイズ3の「WWW」あたりです。ここでのポイントは、「メールのやり取りをインターネットとする。なぜなら情報の相互交換は出来るようになったのだから」、で終わっていたら、今のインターネットなどないということです。

インターネットのオープンマインド

オープンで世界につながっているということは浪漫があります。別段、浪漫に興味などないという人には分からないと思いますが、まっとうな技術者の方であればあるほど、実はそう思っていることは多いようです。

ドイツには昔、壁がありました。どうやら手違いで崩壊したということのようですが、それにしてもボーダーがなくなることに喜びを感じた人はやはりいたわけです。ジョンレノンも「想像してごらん、世界をシェアするんだって」、と歌っていますし、キング牧師も「人は皆平等なんだと本当の意味で知ることになる」と言っています。

インターネットのフェアマインド

それぞれ都合のいいところをピックアップしているに過ぎませんが、オープンであることにはやはり浪漫があり、意志があります。しかし、インターネットは、そこにもう一つ付け加えました。それが「フェア」です。

「1対多」はメディアの特権でしたが、個人が「1対多」のチャネルを持ちました。物理的にも精神性の上でもインターネットというものがオープンだったためです。また、そもそもそうしたマインドのある人は、常々、成果を公平に社会に与え、役立ててほしいと考えているからかもしれません。

インターネットという世界の中で

ともかく、誰もが公平にホームページを立ち上げられたり、誰でも公平にどこからどこへのアクセスもできるのがインターネットの基本です。その結果「これって実はすごくフェアなことだ」と、思いがけないフェアな恩恵を受け取り、それを喜ぶ人が大勢現れました。単純にオープンで地球が一つ、目の前に世界が、というだけではありません。フェアが当たり前に享受できているところがインターネットのすごいところです。

こうしたシェアマインド、オープンマインドのインターネットでどのようなネットビジネスを行うべきでしょう。あるいは、どのようなコンテンツを世界に提供すべきでしょう。