ターゲット顧客へ伝わるセールスライティング

良いセールスライティングとダメなセールスライティングの本質的な違いは、そのセールスメッセージが、誰に向けたものなのかが明快であることです。それはセールスライティングのさらに前の思考段階で決まります。

伝わるセールスメッセージ・セールスコピー

顧客に対して誠実であろうとし、自社が出来る最大限の努力を持って、提供する価値についての想いを伝えることが出来れば、そうしたセールスメッセージはほとんどの場合において、最も伝えたい人に伝わる力を持ちます。

良いセールスライティングをするには論理的に構築していくことも出来るものの、誠実な姿勢を伴う、ある種の想いというプラスアルファが込められることで、そのメッセージは伝わるべき人に伝わるものとなります。

そのため、良い(適切に伝わる訴求力を持つ)セールスライティングは、ビジネスの価値なくしては、成り立ちません。どのような価値を提供するのか、どのように顧客と関係を築こうとしているのかが、セールスライティングをする前に、土台として必要になります。それがなければ、最終的に言葉となるセールスメッセージやコピーも表面的で、ピントはずれなものになってしまい、結局誰の心も打つことのない、言葉遊びになってしまうからです。

「誰に」「何を」をセールスライティングする

良いセールスライティング、コピーライティングの本質は、「誰に言うか?」「何を言うか?」の2点について考え、訴求をはじめるのが最も基本的で主要な要素になります。「誰に」、「何を」とくれば「どのように」も本来あります。しかし、実際「どのように」というのは、アプローチの数だけ、言い回しの数だけあるので、セールスライティングやコピーライティングの際にはひとまず置いておくことが肝心です。

「誰に」とはターゲット顧客の絞り込み

基本的にはセールスライティングの主要要素である「誰に」伝えるかが設定できれば、「どのように」伝えるべきかは、おのずと見えてきます。「何を」については様々ですが、極論してしまえば、「誰に」が適切であれば商品を見せるだけでもセールスが完結することもあります。また、「誰に」を先に設定することで、実行の際のリスクをも減らすことが出来ます。

新たなターゲット顧客を発見しようとしたり、現在のマーケットの中で、より適切にポジショニングするためにセールスライティングをする場合、ターゲット顧客層、つまり、「誰に」を厳選して設定します。なぜなら、それが最もセールスメッセージの骨格を成す事柄であり、実際にセールスページなどで伝えた時の反応や影響に大きく関わってくるからです。

したがって、セールスメッセージの相手となる「誰に」は、絞り込む必要性がありますが、どのように「今回は伝わらなくても良い」という区切りをつけて「今回は伝えない人たち」を切り捨てられるかが、「誰に」をより鮮明にする考え方です。また、「伝えない人」をしっかりと区切ったセールスメッセージやセールスコピーは、本来伝えたい人にきちんと伝わるメッセージになります。

ターゲット層(クラスター)の設定方法

「誰に」を設定するには、ターゲット層の設定をする必要があります。つまり、どういう層を狙うかを決めるということです。 しかし、単純にターゲット層を決めたからといって、そのターゲット層の顧客たちはあなたのメッセージに気づかないかもしれません。したがって、ターゲット層を設定するということは、現在の市場の中で新たにあなたのポジションを生み出したり、ライバルと差別化をし、存在感を確立するということにもつながります。そこで、次のように自問してみます。

Q. 伝えようとするメッセージを待ち望んでいる人はどんな人達か?
つまり、単純に自らの訴求したいセールスの文句を伝えようとするのではなく、「ではそのメッセージを誰に届ければ良いのか?」と検討してみるのです。

これによって、適切なターゲット層が少しでも特定できれば、その後のセールスライティングはおろか、全体的なマーケティングもスムーズに流れるようになり、費用対効果も向上します。

ターゲット層の見当がつきにくい場合

新たな市場を切り開こうとする時やどうしてもなかなかターゲット層が見えてこないこともあります。そんな時には、どうすればよいのでしょう。これは、ウェブコンサルタントなどが通常行う基本的なことですが、世の中を大局的に俯瞰する必要があります。そうでなければ、自らのおかれている市場環境自体がわからないからです。

具体的に、世の中を大局的に俯瞰するにはどうすればよいかというと、インターネットではいくつかの指針が既にあります。例えば検索数データもその一つです。一昔前であれば、こうしたデータを活用する方法は中小企業や個人事業主のようなスモールビジネスにとって、敷居の高いものであるか、手の届く範囲のデータは学術的すぎて役立てるのが難しいものばかりでした。

しかし今は、良くも悪くも情報は溢れており、既に誰の手にも届くところに存在します。毎日のようにどこかの誰かが有益なデータをまとめてインターネットにアップロードをしていますし、GoogleキーワードツールやGoogleトレンドなどでも、以前では考えられないほど信頼性の高いデータが簡単に手にできます。

そのため、こうした手に入るデータを、組み合わせながら仮説、推論を立てていき、新たな市場予測やターゲット予測を行います。注意点としては、データを読み解く力は必須ですが、データを読み解く一つの着眼点は、どうしてそうなる(った)のか考えてみる、ということです。

「誰に」の設定がセールスライティングの大部分

以上のように、誰の手にも届くようなデータでも、使いようによっては「誰に」を設定できることにもつながりますし、もっと簡単に自問することで、「誰に」に気づけることも多くあります。セールスメッセージやコピーを「誰に」伝えていくのかはビジネスの種類や個性によって、多様です。

しかし、その多様性の中でも、存在感の出しやすい「誰に」を設定することが出来れば、セールスライティングの大部分は終わったも同然です。それは、そのセールスメッセージやセールスコピーを伝えるべき「誰に」にとって自分のためのメッセージになるからです。

いちごを欲しがっている人にホッチキスのセールスメッセージは意味がありません。しかし、書類の束が散らかってしまうのを嫌がる人ならどうでしょう。英語教室が老若男女誰でもを「誰に」に設定してしまってはピンときませんが、東京に住む三歳児を持つ親御さんならどうでしょう。「誰に」が決まれば「何を」も決まってくるのがイメージできるでしょうか。良いセールスメッセージやセールスコピーはこのようにして、「誰に」を設定するセールスライティングの前の思考段階で決まります。そして、その部分が適切であれば、そのセールスライティングによるメッセージ、セールスコピーはきちんとターゲット顧客に伝わります。