ビジネス英語が英語サイトやコンテンツに不要な理由

必要に迫られて急に英語を勉強してビジネスで使う必要がある、など、そういう類の方々は気のすむまで、いわゆるピカピカのビジネス英語やビジネス英会話と呼ばれるものを習得したらいいと思います。しかし、それで英語ウェブサイトやコンテンツ、マーケティングが出来るわけではありません。

ビジネス英語・英会話は現実にビジネスで役立つか?

そもそも、ビジネス英会話に代表されるように、日本で目につくのは商談、取引先との〇〇のような、職種的にも立場的にも限定されたシチュエーションでの英語や英会話です。もちろんそれはそれで必要なこともあるかもしれません。しかし、英語ウェブサイトでビジネスを海外に展開したり、コンテンツマーケティングなどのように英語コンテンツを提供しようとする人たちの多くは、小さな会社のトップだったり個人事業主だったりします。すると、日本で喧伝される「ビジネス英語」は結構、馬鹿馬鹿しく、そうした種類の英語でウェブサイトやコンテンツを作成しても、うまくいきません。

例えば、ビジネス英語に関して語られる場面で、「ビジネスの場ではそういう英語は使いません。」という言葉をしばしば聞きます。しかし、スティーブ・ジョブズが「ねえ、いつまでコーラ売るの?」と聞いた時に、日本で言われるようなビジネス英語が使われたでしょうか。その会話はある意味ビジネスのまさに最前線だと思いますが、それでもさらに単なるビジネストップとしての交渉の場面でしかありません。プレゼンテーションや自己紹介にしてもそうです。もちろん全く必要がないとまでは言いませんが、それでも英語ウェブサイトや見込み客のために提供するコンテンツのための英語とは種類が違うことは想像がつくかと思います。

結局のところ、日本で言われるようなビジネス英語(英会話)というのは、誰かの下で働く人同士、ミーティングの場で上司への報告義務があるような立場の人たちのためのものです。そういう場合には、個性も何もでしょうから、ただただ正確に機械のような英語でいいかもしれません。例えば報告書、挨拶や自己紹介などなど。したがって、丁寧言葉や職種や立場の限定されたシチュエーションでの言い回しのみをビジネス英語としているような場合、その英語はスモールビジネスのための英語ウェブサイトやコンテンツではほとんど役に立ちません。

実務・仕事のためのビジネス英語はサイトやコンテンツで不要

何かを海外に英語で販売したり、商品やサービスを宣伝するウェブサイトで何を語り、それをどうやって表現するのか、そのために必要な英語はどのような英語でしょうか。何かを英語でサービスする時にサービスシステムや料金の説明は英訳や単純に日本語版を翻訳して英語化させることは出来るかもしれませんが、顧客からの質問や申し出に臨機応変に応対するためにはどんな英会話が必要でしょうか。それがメールであってもです。

例えば美容院、不動産屋、ホテルや旅館など、ローカルビジネスを日本でやっていて外国人を集客するのが目的の英語ウェブサイトでの英語はどんな種類の英語でしょう。サービスを上手に英語で説明出来ただけで外国人が「え?本当に?」と足を運んで顧客になってくれるわけがありません。何が売りで何が良いか宣伝やセールスが必要です。

ソーシャルメディアやウェブサイトでコンテンツを配信するような時、同僚や上司、取引先企業の担当者との英会話、というようなシチュエーションでしか使えない英語なら、それは格好つけてビジネス英語と言っているだけのことで、実際には実務的な英語でしかありません。

クリエイティブでユニークな英語こそがビジネス英語

一方で、現実に英語ウェブサイトに代表されるようなタイプのビジネス英語、つまり集客したりセールスしたり、顧客サポートしたり、といった本来のビジネスそのものに必要なビジネス英語はどうでしょう。現実には、英語ウェブサイトのような英語コンテンツ、セールス、ライティングで使われる英語はもっとクリエイティブでユニークなもの、表現力豊かな英語である必要があります。

例えば英語での詩的表現やユーモアの効いたフレーズ、セールスコピーは日本以上に使われることはご存知の通りです。一対一ならまだしも、ブログやウェブサイト、英語での広告宣伝といったマーケティング全体では、そうした英語表現が頻繁に使われます。そしてそうしたクリエイティビティがなければ、そのセールスメッセージや英語コンテンツは、役所の文書のようなものにしかなりません。それで英語ウェブサイトは万事OKだと信じられるのはビジネスをしたことがない人だけでしょう。

したがって海外に向けてでも、国内に在住したり訪日中の英語を理解する顧客のために、英語ウェブサイトを用意する場合には、ビジネス英語というような、限定された英語や英会話だけでは、結局目的とする自社や自分のビジネスの役には立ちません。必要なのは、英語でメッセージを発信する主体となった時に表現力豊かに使えるためのメッセージ力であり、それに付随する英語力です。つまり「ビジネス英語」と呼ばれるような特別な種類の英語を丸暗記したら英語ウェブサイトがバリバリと成果を上げるようなことはありません。まずはメッセージ力、次にその英語力です。

重要な順番はあくまでも、メッセージやコンテンツの内容がファーストプライオリティで、それは英語に限らずどのような言語でも同じです。次にそれを英語という言語で表現するための英語力になりますが、メッセージ力が上がれば上がるほど、反比例して、簡単でお手軽な英語では足りなくなるのも現実です。それで英語ウェブサイトや世界に繋がるインターネットで海外展開を諦めるのも一つです。覚悟を決めるのも一つです。